日産Kicks、WEBCM「焚き火編」の炎上事件で思うこと

これは先の「エイ出版」が民事再生法の適用申請とセットでアップしようと思ったことなんだけど、書くのに時間が掛かってしまった。
このニュースの直後くらいだったかな、日産Kicksと言う自動車のWEB広告で公開された動画が、山火事に繋がる危険性が高い不適切な表現であるという視聴者の指摘、それがSNSによって拡散され、その日のうちに削除されるという事件が起こった。
(その後に奥多摩と栃木で大規模な山火事が発生したのはなんかの因果?)。
内容詳細はちょっと検索してもらえば、いくらでも出てくるだろうからここでは書かない(imp稼ぎのサイトではないしね)が、これを見て思ったのは、
一体どこに「これは危ない」と判断するチェック機能があったのだろうか。
ということであった。
この動画、落ち葉の大量にあるところで焚き火をするという、まあちょっと考えればわかりそうなお粗末なリスクである。
なんとなく、都会で焚き火ができなくなったから、焚き火をするときの注意ってのがごっそり落ちてしまったのかなあ、とも思ったりした。僕が小さい頃は、軒先で一斗缶に穴を開けて、ゴミを燃やすということはちょくちょくやっていたし、その時は周囲に燃えやすいものは置かない、バケツに水を入れて近くに置くってのは、常識だった。
ただ、現場で何があったのかはわからない。一介のyoutuberが「見栄えがいいから」でやることを、きちんとチェックできなかったのかもしれないし、(代理店も含む)クライアントが「こうしろ」ということを、きちんと拒否できなかったのかもしれない。

おっと、僕が言いたいのはそこではない。

その動画の監修?が、いわゆるyoutuberさんだったこと。
今キャンプ系のyoutuberはあまたいるけど、ネタ作りから撮影、公開に至るまで大体一人でやっているのではないだろうか。楽しいのは別にいいんだけど、「危険性」に対するチェックって誰がやっているのかな。いや、それすら思いもよらないのかもしれない。
そして、ものを売りたい(youtuberを利用したい)方は、youtuberのチャンネル登録数と再生数を、ほぼイコールでその人の知識量や正確性の判断材料にしているのではないか。

そうした知識や経験からの知見を提供できるのが、いわゆる専門誌を作っている連中だ。チェック機能の一端を担っていたのが、先の専門誌とそれに携わる人々だったんじゃないかと思うんだ。
なので、アウトドア関連の出版社が倒産(繰り返すけど、コンテンツは早々に違う会社に買われているからね)、youtuberが監修したアウトドア系動画で炎上、というのは端的に最近の状況をよく表していると思ったのであった。
基本的にアウトドア・アクティビティというのは危険なことであり、だからこそ面白いのであり、その危険性を予測・想定してリスクヘッジをきちんととることもまた、面白さの一つなのである。自分が想定して準備したそれが、想定し得ないところまで行けば、死ぬこともあるよ、という。

ただ、そこまで行かなくても、事故が起これば、結局、その遊びが危険とみなされ、フィールドはもとよりマーケットを縮小させることにもなりかねない。カヌー、カヤックの分野でいうと、最近、特にカヤックフィッシングや団体でのSUPのマナーの問題から、小さな港や浜が利用できなくなっていることを聞くようになった。
上述したような違和感と、クラブやファミリーなどの取材で、「カヤックの漕ぎ方はyoutubeで習いました(うーん、習いましたはこれまた違和感なんだけど)」という話しもそこそこ拾うようになった。
別にyoutuberそのものが悪いと言っているわけではなく、面白いことはどんどんやればいいと思うけど、アウトドアってそういうものだよ、ということは知っておいて欲しいし、利用しようとするのなら、その基準をどこにするのかは考えた方がいいんじゃないのっていうお話しでした。

で。

今まで漠然と「やりたいこと」と思っていたことが、急激に「やらなければならないのでは」という要素が加わってきてしまい、何人かにこんな話しをしたところ、「そうだ、そうよね」となりましたので、動き出します。

やはり、やるなら今年だよ。
昨年は「自分WEB」を開設、そして今年はまた新たな挑戦を。

なんか文字ばかりの記事になってしまったので、やはり「今やらなくては!」と協力してくれることになった、グラビティの後藤さんの知り合いが作ったという焚き火台の動画を貼り付けておきます。