エイ出版の民事再生法申請に思う

創工社がカヌーライフを止めると故本間さんから聞いて、無くすべきじゃないと奔走していた時に、突然、エイが引き継ぐからと某氏から言われた。

先日、「アウトドア系出版社」(時事通信の表現)のエイ出版社が、民事再生法の適用を申請し、保全・監督命令を受けたという報道がされた。

でも自分的には、この出版社、確かに一時期はアウトドアというか趣味のニッチな分野で次々にコンテンツを当てて(その分討ち死にも多かったみたいだけど)随分と伸びてはいたけど、不動産だの飲食業などにも手を出していて(自分が見る限りでは)コンテンツを育てるということが見えてこなかったので、ああ、使い捨ては相変わらずだなあと思っていた。
当時、唯一のカヌー専門誌だった「カヌーライフ」も山海堂、創工社から引き継がれていたけど、いそんな感じだったしね。実際、創工社がカヌーライフをやめると故本間氏から伺った時に、自分と故本間氏とで色々奔走していた時に、後に編集長となるY氏から、カヌーライフはうちが引き取るから、あなたはもういいよ的なことを言われて怒りが込み上げてきたのを覚えている。(その後もフィールドガイドでは手伝っていたけど、あれじゃダメだと思って企画作ったのが、「カヌーワールド」。そのあたりの話しもいずれ書きたいと思っています)。

むしろここ数年は、三栄の「GO OUT」の方が、雑誌(メディア)、イベント、タイアップ販売と三位一体の盛り上げ方で、勢い的には全然抜かれていたと思うのだ。

今年2月に民事再生法申請となったから一気にマスコミに広がったけど、実は売れ筋のコンテンツ(なんと24もの分野)は、すでに昨年12月にコンサルタント&ベンチャー投資会社の、ドリームインキュベータが買収している。時期的に見ると、もうこれは計画されたことだったんじゃないかと思ってしまう。

さらにそこの取締役会議長は、これらのコンテンツの魅力をしっかり捉えている。

エイ出版社の24媒体を買収したコンサル&投資会社が語る事業の行方

とにかく、今回の報道(SNSでん拡散も含めてね)でなによりも困るのは、「アウトドア関連の出版はダメ」と思われてしまうこと。
特にこの時事通信のタイトルのつけ方だとどうもね。

確かにコンテンツとしては「アウトドア」も「キャンプ」もyoutuberが盛り上がっているよねえ、メーカーも出版への出稿を絞って、youtuberをご意見番として使い始めている。
確かに「キャンプ系youtuber」は流行っているし、余計な手続きはいらないし、自らの拡散力でリーチを高めてくれるからいいじゃんと。
そのチャンネル登録数や再生数は、必ずしもイコール信頼度ではないってのはわかっているのだろうか。特にアウトドアにおいては危険が伴うことも多い。

そんなことを思っていたら、「あーあ、やっぱり起きたか」という事件が起きました。

日産自動車、キックスの「焚き火で炎上」事件である。

これはまた次の機会に。