この車は並行輸入車である。つまりメーカーが定めたルートで日本に入ってきた訳ではない(ここではあえて「正規の」という言葉は使わない。別に違法で入ってきたわけではないのだから)。よっていわゆる「正規」ディーラーからは不当な扱いを受けるということはクラブのMLでもよく聞かされた。実際、同僚がワーゲン乗りだと言うので、懇意にしている営業マンに扱ってくれるか聞いてもらったことがある。
しかし応えは「バナゴン?もちろん知っていますよ、でも並行輸入車はねえ…」というそっけない返事だったそうだ。もちろんこれは予想通り。だがいいのかね?これで。フォルクスワーゲン本社は。
そのため「知ってる」メカニックを探して右往左往することになっているわけだが、いつもいつも遠距離を行くわけにいかないので、とにかくマイナートラブルくらいは見てもらえるところはないかと常々思っていたところに、うちから歩いて5分のところにできたのが、フォルクスワーゲン小平店。台風が来る直前と言うのに、「本日開店」のその店にT3で乗りつけた。
さすが開店初日、営業マンが総動員で迎えてくれた。天気のせいかお客よりもスタッフの方が多い。もちろん「買う客」が最優先なのであろうが、ここは正直に来店目的を話す。「いや、今旧いワーゲンに乗っていましてね、そのメンテナンスもやってくれるか伺いたいんですよ」と。
すると営業マンは奥から整備担当者を連れてきてくれた。
メンテナンス自体は「できる限りのこと」はやってみます、とのこと。しかしいろいろ話しをしてみると、やはりT3に関する知識はさほど持っていないようだ。さらにこのMVにヤナセ時代に出たリコールが2件出ているが知っているか?と聞いてみると、知らないという。とりあえずまずディーラーに期待したいのは、このリコール対応である。まあそれはそうだろう。しかしその整備担当は「車体番号等もいただいたので、休み明けに調べてみて連絡致します」というなかなかいい返事をしてもらった。
さあ休み明けにきちんと連絡が来るか、なかなか楽しみである。
そして本日その休み明け、残念ながら今のところ連絡はない。