出艇準備を進める。しかしこの直後、悲(喜)劇が待っていた…。

さて、和歌山のアウトドアショップEddyに用意していただいたカヤックは、クオリティカヤックス社のサザンオーロラというニュージーランド製のもの。荷物を積んで、ラダーペダルの位置を合わせようと思い、コックピットに足を入れ、腰を沈めようとしたところ、なんとオシリがコックピットに入らない。
「な、なんで?」
昔、シーカヤッククラブの友人がこの船に乗っており、確かに乗った記憶があるのだが…。

何度やっても同じ。コーミングからシートまでに若干ながら絞りこまれており、途中からオシリが下に落ちないのである。うーむ、まいった。これでは取材どころか海に出ることすらできないぞ。
「西沢さんが大きいとは聞いていましたが、これほどまでとは思いませんでした」とガイドの竹田さん。
うーむ、この艇だってそこそこの大きさがあるし、俺もまさか乗れないほどまでになっているとは思わなかった(苦笑)。
「あと店にあるのはパフィンしかないんですが」。うーむ、パフィンならいくらなんでも入る…かな?しかし考えたらパフィンもここしばらく乗っていない。一抹の不安。
「それともタンデム(2人乗り)にしましょうか?」と言われたが、できれば今回参加してくれた人の写真は撮りたい。二人艇になるとどうしても前席の人が写りにくくなる(カメラマンによっては前席に乗って、後席にアレコレ指示を出す人がいるそうですが、僕は自分で撮りたところには自分で漕いで行くという主義なのです)ので、パフィンにかけてみることにした。

ということでその日のキャンプ、みんながテントを建てる中で、僕は撮影に集中する。「あ、そうか、西沢さんはキャンピングカーですもんねえ、いいなあ」「いやー、ヒーターもついていますからねえ、快適なもんですよ、ハッハッハ」とまでは言わなかったけど(笑)、だいたい得意になるとロクなことがないというのが、この車のオーナーに共通(オイオイ)の事象のようだ。

この日は非常に冷えこんだ。
夜行バスのガハハオヤジのせいでほとんど寝ていないので、早めに休ませてもらうことにした。

シートを倒し布団となる封筒形のシュラフを広げ、着替えてからヒーターのスイッチを入れる。
スイッチを入れる。・・・?
スイッチを入れる。・・・??
アレ??スイッチが入らないぞ?!


先日、某駅のすぐそばで信号待ちをしていたら、後ろに紺色のT3Westyがついた。知っている人であれば僕の車だとすぐわかるだろうから、クラクションを鳴らすなりなんなりするのだろうが、信号が変わってもなんの合図をするでもなく、違う方向にそそくさと行ってしまったので、知らない人なのだろう。
幹線通りでもなく、駅前商店街の路地裏だというのに珍しいこともあるもんだ。

さて、そんなわけで点かないヒーター。
今まで点火はしないこともあったが、そのときとは違い、どうも電気自体来ていないようなのだ。
試しにコンロの下にあるサブバッテリーのチェックスイッチを入れてみると、案の定こちらの電気も光らない。
なるほど、なんとなく原因がつかめた。

しかし、この日の冷え込みは厳しい。明日のことより今晩のこの寒さをどうするかだ。車の中は小さいテントよりもずっと冷え込む。このときは幸いにもキャンプツーリングも想定して、マイナス20度にも対応する厳冬期用のダウンをふんだんにつかったシュラフを持ってきていた。うーむラッキー!というわけで、なんとか乗り切った。

さて、まだまだ寒い中車を出すことも十分考えられるので、岡田メカに帰りも寄る旨を伝えて湯浅湾を後にした。原因は多分アレだろうな。

南のほうから上がって行くことは滅多にないので、地図とにらめっこしながら枚方方面を目指すも、見事に間違ってしまう。ナビを買うと地図を見なくなるので買わないのだというのは強がりで、単にお金がないのである(苦笑)。そろそろ欲しいなあ、と思ったときにいつも故障してくれるということが大きい。
数回蛇行してようやく近くまで行くと、オレンジ色の某量販店が目に入った。「うーん、H2のバルブなんてないよなあ」と思いつつも、とりあえずは寄ってみることにする。

車を駐車場に入れるが、何か店員の動きが慌しい。閉店の準備をしてるようなのだ。
おかしいなあ、まだ閉店の時間じゃないと思うんだけど。
店に入ってバルブ売り場を聞き、そこに行って見ると、ズラリとたくさんのバルブが並んでいる。目をサラのようにして探すが、H3、H4、HB…といった文字しかない。うーん、やっぱりH2はないのかなあ、と思いながらディスプレイのスミの方に視線を移して行く。すると!ありました。その量販店製の普及品で簡素なパッケージに入ったやつが。

へー、H2ってこんなに小さな電球なんだ。
と感心しつつ会計を済ませようとレジに向かうと閉店の音楽が流れた。あれ?19:00なのに。そうか、東京だと20:00が大体の閉店時間だけど、こちらは1時間早いんだ。

それを持って、すでに暗くなった道をファントムガレージへ急いだ。


このブログ、ついに10万PVを越えてしまいました!!100,675。それも去年の7月11日からでです。
まったくオドロキ。
車の走行距離に続く10マンつながり。快挙といっていいかは「?」ですが、まあ自分も飽きもせず更新を続けるものです。そういう意味では快挙か(笑)。

先も、T3を買ったばかりというのに、このブログを見つけて恐れおののいているという方からメッセージをいただきました。これはT3ヴァナゴンのあくまでも一例ですが、結局はどんなT3でも壊れる要素は持っています。頑張って維持して、じゃない使っていきましょう!

さてファントムガレージは基本的には日曜休業なのだが、朝連絡を入れて予定を空けといていただいた。やれうれしや。

ヒーターにスイッチが入らないのは配線の問題と思えた。僕の車はヒーターやシンク用ウォーターポンプなどはサブバッテリーで作動するようになっている。これが全部落ちているからだ。

なにやらよくわからない配線があちこちにあることは前から書いているが、サブバッテリー周りも、またよくわからないコードがのたくっており、運転席のスイベルを外したときに、この配線をどこか切るか外すかしてしまったのではないかと思ったのだ。

案の定、僕がことあるごとに配線をキレイにしたいなあ、と言っていたので、岡田メカが気を効かせて外したコードが、どうもヒーターやコンロ方面に延びるコードだったようである。
シートを外して配線を元に戻すと、ヒーターはきちんとスイッチが入り、着火した。

そして、東京への夜行ロングの前にH2のバルブを交換して光軸調整を行う。「これは昔のレンズのカッティングだねえ」と岡田メカ。この頃の補助ライトは、光が当たらるところと当たらないところの境がハッキリしているそうだ。
まあこれで、ヘッドライトと合わせてようやく1人前の明るさになった。

岡田メカは作業が残っているし、僕も仕事があるので、明け方には東京に帰らなければならないので早々に出発する(金曜夜に出て、車を受け取り、カヤッキングまでして月曜明け方には東京に帰着するような予定である。我ながらあきれる)。

晩飯を食べていなかったので、国道1号沿いにある「天下一品ラーメン」で、ラーメン大盛りとライスを食べる。この天下一品、京都に本店しかない頃に食べたときはショックであった。それ以来のファンといえばファンなのだが、アチコチにできたので、最近はまあ、あればよろうかな、という感じか。そういえば、仙台の「こむらさき」でも同じラーメンを出していると思ったけど、兄弟店なのかな?
いずれにせよ、ファントムガレージから帰るとき、京都南ICから入ろうとするとちょうどいいところにあるので、帰る前に寄るのがお決まりのコースになってしまった(笑)。


というわけでファントムガレージを後にした我がT3。
今まで大阪往復は東名高速を使っていたのだが、今回は水温計の変化とオイルセンサーの反応を見たかったので、中央高速を使ってみることにした。
以前は長い上り坂で長時間エンジンに負荷をかけていると、いろいろな不都合が起きていたのである。
ひとつは、ピークにきてアクセルを緩めて負荷を軽くすると、途端にセンサーが反応して、オイル警告灯が点滅したり、ブザーが鳴ったりする症状。
そしてこれは季節的要因だろうが、オーバークールによるスロットルの無反応。
これが直っていないとちょいとキビシイ。

名古屋から中央高速に入る。上り坂が続きエンジンは重い音を響かせる。しかしトルクを十分感じさせるものがあり、レスポンスも悪くない。水温計も下まで下がりきらず、オーバークールの症状を見せなかった。
そして長い登坂車線からピークに来てアクセルを緩めても、オイル警告灯が点滅することはなくなった。オイルセンサーの交換が効いたのだろう。

そして諏訪からは下り坂。今度はスピードコントロールをしながら走っていく。東名に比べて道も狭く、コーナーも多いので疲れているとかなり厳しい。しかし天気が良い日中を走るのであれば、中央道の方がいいかも知れないな。

中央道国立府中ICを降りて家に向かったが、高速を降りてからがヒジョーに近く感じた。まあ東京というより埼玉に近いところに住んでいるということもあるが、東名高速に乗るには早くても1時間、ちょっと渋滞があると2時間近くかかることもあるので、これは助かる。
そこそこエンジンに負荷をかけてもいいときであれば、中央道で山越えもよさそうだ。