平成14年10月27日
今月はむちゃくちゃ走らせた。
10月第1週は三重県の伊勢まで行き、第2週は三陸は宮古まで行き、そして第3週は西伊豆は松崎を往復、最終週でようやく修理に持ち込めたという具合であった。
実に一ヶ月で、うーん、何マイル走ったろう。
しかし不思議なもので、ここのところエンジンはむしろ調子がいいくらいの状態だ。遅いのは当たり前になっているので、後ろの車には悪いけれどゆっくり行かせていただきます。

で、そこでの修理談。
冬に備えてFFヒータのスイッチを入れてみたが、これがまたつかない。店ではお手上げということで、昔のオーナーを呼ぶことになった。電子関係の会社に勤務されているそうで、言ってしまえば、こうした電装関係はお手の物というわけだ。(実はそれが後々あだになっていたようではあるのだが)

そこで驚愕の事実をつかんだ。この車のファーストオーナーは俳優、時任三郎だとういのだ。そうか、この車で24時間闘いつづけていたんだ。彼はこの車をあるショップで購入したが、アフターサービスの悪さに嫌気がさしてこのショップを見つけて来たという。彼は、後にT4をここで購入して、今は海外に移住しているとのことだ。

さっそくFFヒータの修理を始める。まずは電装系のチェック。
スイッチを開けてみると、中の端子が欠損していることがわかった。これでは電気がいかない。ハンダで応急的に端子を作り出す。これでとりあえず電気が通るようになった。スイッチをいれるとファンがブーンという音をたてて回り始めた。
やったー!
しかし排出される空気がなかなか熱くならない。うーむ、おかしい。
下面に括り付けられているガソリンポンプを取り外してみる。臭いをかぐとガソリンの臭いではない。どうも中でガソリンが固着してしまっているらしい。
日本車だとこんなときに「交換しちゃえばいいじゃないか」となるかもしれないが、このヒータ一式十万円を越えるという。直すのだ。
こうしたガソリン式のヒータは、夏の間でも定期的にスイッチを入れてガスを通しておく必要があることがわかった。

FFヒータの働き:ガソリンをポンプで吸い上げて燃焼させ、温風として室内に送り込む。
燃焼チェック:左舷下部にある排気管(コンロと共用)から熱風が出ているか?
仕方ないので、ポンプを外してみる。
そして端子をバッテリーにつないだところ、カチカチと音がして何やら液体が出て来た。
とりあえず作動するので、ポンプが壊れているわけじゃないらしい。
十分に動かした後、再びセットするが作動しない。
おかしい。
あと考えられるのはスイッチ。このスイッチはかなり複雑なつくりとなっており、ただ一ヶ所のスイッチのオンオフを司っているだけではないらしい。最後にスイッチをあけてみる。

スイッチは2段階となっている。
フル:設定温度より下がるとサーモスタットが働き、ガスを燃焼させる。
ハーフ:設定温度はなく、ちびちびと燃焼を続けさせる。
フルは再点火のときに電気を食うとのことで、通常はハーフの方がいいとのこと。
(フルの場合は1日でバッテリーがあがってしまうとのこと)

とりあえず、ハーフ・フルの機能を殺し、単純にオンオフでスイッチが入るようにする。
そして、ブーンという音とともにファンが回り始めた。おお!あったかいぞ!
フルでオンかオフかということなので、バッテリーあがりには気をつけるようにしよう。

その他、前オーナーからもらった情報は以下の通り。

外部電源から、サブバッテリーの充電の仕方
外側のコンセント(2つ)は外部電源に接続した場合に、100Vの電源を取ることができる。スイッチはブレーカーの役割をしている。

その他整備事項
マフラー、エキゾースト
鉄でできているため、腐食が非常に早い。常にマフラー用(耐熱)さび止め塗料を塗っておく。ところがこの塗料、近所のイエローハットにはなかった。最近の車では不用なのか?
(結局2年後にステンレスマフラーに換えてしまった)

ガスボンベ下部の保護プレート
これも腐食が早いので、錆止め塗料を常に塗っておく方がいい。
(結局1年後にレギュレータの故障により、タンク自体を下ろしてしまった)

ガスボンベへのLPガスの充填だが、旧いタイプのT3では弁がなく、いわゆる普通のLPガススタンドでは入れられなかったとのこと。僕のものは弁付のものに変更してあるようだ。

エンジンオイルについて
オイルは常に少しずつ減っていくので、こまめに点検が必要。
固めのオイルを使う。夏と冬で固さを変えること。
夏:20W-60
冬:15W-40

冷却水について
これも常に減っていくので、こまめに点検すること。クーラントを直接足していた。
(常に減るのは危険な兆候であることを後で知った)

ウォータージャケットからの冷却水漏れは危険性が常にあるとのこと。この車のエンジンも一度それに見まわれてウォーターハンマーでエンジンを壊している。しかしシリンダヘッドの交換は簡単で、ワイヤー状のロックをはずすことによってヘッドは簡単に露出するとのこと。

効かないオートクルーズ
T3にはスピードも出ないくせに、オートクルーズなんていう洒落たアクセサリーがついている。ところがスイッチを入れた後もアクセルを軽く踏んでいないとクルーズできない。うーむ、これは経年変化かなあと思っていたら、「ああ、バキュームが弱いことがままあるんですよ。特に夏はだめだねー」とのこと。でも冬もだめだったらだめなんだよね、きっと。

その他ネタ
スバルの水平対向エンジンを載せることができる?
南アメリカではまだ生産している。
リビルド品も流通多し。(30万円くらい)

スペアタイヤは運転席前のスペースに保管してあるという。どうやれば取れるんだ?

ハンドルの交換に関しては、特殊なボスが必要とのことで、一般の量販店ではおそらく替えられないだろうとのこと