止めたときには相当の熱を持っていた後輪。

さてその翌日、昨晩のうちにメールを送っておいた岡田メカから電話が入った。

症状を話すが、やはり実際に見てみないことにはなんとも言えないという。ブレーキに不調がある車を転がして大阪まで行くのは流石に厳しい。うーむ、またローダーに載せて行くかなあ…。

しかし「そんな大阪まで運ぶ運賃を出すのなら、(その分)他に当たった方がいいよ」と岡田メカ。こちらの立場に立って考えてくれるメカニックは好きだ。

しかし問題はその「あたる所」があるかなのだが。

ディーラーは?と聞くと、即「止めた方がいいでしょう」という返事が返ってきた。近くに外車ばかりを修理しているところがあれば、ということなのだが…。そこで思い出したのが、Oさんに紹介してもらった「ガレージラインサービス」。連絡先も聞いていたことを思い出した。

深夜、ローダーの到着を待つしかないわけですね。

早速電話してみる。「以前、Oさんと一緒に伺ったことがあるのですが…」と切り出すと、「あー、覚えてるよ!」と畠山さんの返事。この人も百戦錬磨という感じの人だ。

症状を話すと、いくつかの可能性を示唆してくれた。 毎週乗っているのならライニングの張り付きは考えにくいし、もしかしたらフールドが漏れているのかも、ということ。たまたま駐車場が畠山さんの通勤ルート(?)のそばにあることもあり、見に来てくれるという。

また翌日、夕方に携帯が鳴った。駐車場に到着して問題の左後輪の下を覗き込み、液体のモレがないか調べる。とくに漏れはないようだ。

そして運転席のドアを開けるなり、メーターパネルのカバーを外した。

「うーん、やっぱりフールドがないよ」と畠山メカ。

メーターの間にリザーブタンクがあるのだ。実際大分減っているようだった。「もしかしたらシリンダーのゴムが劣化してフールドが(ドラム内に)漏れて、それが熱で蒸発して煙が出たのかも知れない」と畠山メカ。いずれにせよ修理工場でドラムを開けてみないことにはなんとも言えない、ということで乗って来た車を代車として貸してもらい、我がT-3vanagonを預けることになった。

そしてOさんからブレーキライニングを預けておいたから、という連絡をいただいた。本当にありがとうござます。ライニングだけならいいんだけど・・・。


右側がライニングが落ちて金属がむき出しになった部分。

預けた翌日、早速畠山メカから連絡が入った。

原因は、ブレーキドラム内のブレーキライニングをもとにもどすスプリングが外れ、ライニングが元に戻らなくなったことによって発煙したようだ、とのこと。シリンダーなどからのフールド漏れは見当たらなかったという。スプリングを戻せば問題ないということだが、ライニングが一部欠けてるので交換した方がいいという。

「Oさんが、ライニングを持ってきてくださったようですが」というと、「預かっているよ、それで直しちゃっていい?」と聞かれたので勿論OKした。開けたところ大したことなかったので、組み戻すよりも直してしまった方が早いのだろう。
翌日には愛機はいつもの場所に収まっていた。