3年ぶりにコンサートなるものに行ってきた。前田憲男、佐藤允彦、羽田健太郎の日本を代表するピアニスト3名による3台のピアノの共演(競演?狂演?どちらも似合いそうである)、「トリプルピアノ」というコンサート。前々から観たいと思っていたのだが、なかなか都合が合わなかった。今年は家から自転車で10分ほどのホールで演ると聞いたので、ようやく念願がかなったのだ。しかし、その前々に思ったとき(つまり最初のコンサート評が何かの媒体に載ったとき)から既に17年が過ぎていたのだ。うーむ、行きたいならさっさと行けよって感じ?

3人の個性もそうだが、ピアノもスタインウェイ、ヤマハ、ベーゼンドルファーとそれぞれ違えてハーモニーに奥深さを与えようという試みがされた。確かに音色は全く違うんですね。僕的には前田憲男氏が弾いていたものが、もっとも響きに深みがあって好きな音だった。でも銘柄が外から確認できたのは羽健氏が弾いていたスタインウェイだけ。そうすると残り二つのどちらかですね。そして前田氏は71歳だとか。いやー、とてもそんな風には思えなかった。3時間もあっという間のコンサートだった。オーディエンスはすっごく平均年齢が高かったけど(笑)、そんなに旧い人なのかしらん?

しかし楽器モノを聴いてしまうと、自分でも演ってみたくなるから困ったもんです。そんな時間無いのに。埃をかぶったままになっているKORG T-2を引っ張り出すか(古!)。
あ、そういえば小平駅前にT-2バスの移動販売車が出ていた。帰りに寄ろうと思ったら、既に撤収していた後だった。残念。

さてまた長大なる前置きの後ですが、システムキャリアというと、日本ではTHULEINNO(RV-INNOのブランド名が変わったみたいですね)というメーカーがすぐに思い浮かぶ。あとはTERZOとモンブランというメーカーを合わせて、ほとんどのシェアを占めているのではないだろうか。これらはいずれもスクェアバーと呼ばれる四角い鋼材を使ったものだ(スーリーは楕円のものを出してきているようだけど)。

しかしカナダに行くと、特にカヌー・カヤック乗りに多く使われているブランドがある。YAKIMA(ヤキマ)というメーカーだ。このキャリアは丸い断面のバーをベースキャリアとしている。
メーカーサイトを見ていると、FRPシェルにボルトオンするタワーのベースや、コロを応用したカヤックキャリアなどなかなか魅力的な商品が揃っている。またバー自体が円形のため、風切り音もかなり抑えられるという話しだ。しかし現在は日本に正規輸入代理店は存在しない。

実は昔、日本最大のアウトドアメーカー、モンベルがベルカディアブランドでYAKIMAを扱っていた時代があった。

著名なカヤッカー、ドン=バンデューチ氏が率いるヤキマ社。全員がアウトドアマンという同社から生み出されるルーフラックは、美しい自然が大好きで、その中で遊ぶことを最大の楽しみとする都市生活者にとって、何物にも代えがたいギアを選ぶための道具といえるでしょう。(1994年版ベルカディアカタログより)

このキャリア、とても欲しかったのだが、当時(今も使っているけど)使用しているスーリーのキャリア類をすべて交換しなければならないので、お金が無いこともあって替えることができなかったのである。そんなこんなで、いつか付け替えたいなあ、と思っているうちに、モンベルでは取り扱いを止めてしまったのだ。値段も張るし当時未だ少なかったショップでは、結局圧倒的なシェアを誇るスクェアバーのマーケットに食い込むことはできなかったのだろう。

で、ヴァナゴン乗りににわかに注目を浴びることとなったのは、FRPシェルにつけるキャリアベースがあり、しかも安価に購入ができることがわかったからである(2005年1月18日の記事)。
そこにスーリーなどのレインガータータイプをつければいいのだが、ちょっと考えていること(またか!)があって、丸棒のYAKIMAのバーが欲しいなあ、と思っていた。
そんな折、ある人からYAKIMAのシステムについて質問をもらった。前述の通り、いいシステムであることを伝えると、海外から購入するにあたっては、フットやタワーに比べてバーを入れてしまうと運賃がちょいとばかり高額になるので何かいい方法はないかという相談を受けた。

カヤック関係の知人を頼り調べてもらったところ、某所にデッドストックになっているバーがあるという連絡をもらったので、早速本数の確認とキープをお願いしたのだった。

1991年~97年ころのカヤックのカタログはほとんどすべてとっておいてありまっす。いろんなメーカーやインポーターがあったんだなあ、と実感。最近の方が逆に無かったりするんですね、これが。