今回の四国エクスペディションでもっとも印象に残った宿、というか宿泊施設。
古民家を、その良さをそのままにリフォームして貸し出している百々世庵。囲炉裏に五右衛門風呂。毎日の生活になったら大変かもしれないけど、そうした毎日でも生きていられた日々もあったんですよね。
高校卒業以来20数年ぶりに会った後輩との呑み会も終わり、大阪駅に向かう途中で携帯電話が鳴った。「作業終わったよー。僕はもう帰るけどどうする?」岡田メカのゴッドハンドで作業は予定よりも早く終わったようだ。
酔っ払ったままで運転をするわけにはいかないので、車の中で寝て、次の日の朝出発する旨を伝えた。危うく終電を乗り過ごすところだったが、なんとかガレージにたどり着き、そのまま自分の車の中で寝た。
翌日朝、お湯を沸かして車に載せてあるコーヒーを飲み、酒が抜けていることを確認してからエンジンをかける。
ボロロロロロ・・・。タペット音はウソのように消えていた。ワッサーボクサー4のエグゾーストノートがようやく戻ってきた。
水温計の針がちょこっと反応したころ、おもむろにギアを入れて走り出した。
アクセルのレスポンスもよく、音もいい。水温計の針に注視していると、エンジン始動後しばらくして針はあがり始め、高速に乗るころにはLEDの下のところで止まった。高速に乗って風を受ける。いつもだと水温計の針は下がり始めるのに、今回はほとんど動いていない。これでオーバークールの症状は抑えられるだろう。
我がT3ヴァナゴンの購入当初、水温計の針は下に張り付いてほとんど動かない状態から、ゲージのほぼセンターに位置するLEDを越えて上3/4の位置あたりまで、実に縦横無尽に動いてくれた。
「国産車に比べてなんて水温の変化が激しいんだろう」
なんて呑気に思っていたのだが、もちろんこれは大間違い。
正常であれば水温計の針はほとんど動かず、つまり水温は一定のはずなのである。
OHによる水路の整備、センサーの交換・調整を重ねていき、だんだんと触れ幅が小さくなっていった我がワーゲンT3であるが、ようやく「サーモスタット」という部品を取り替えることによって「安定した水温」を得ることができそうだ。
高速から降りて街中の渋滞に入ると若干水温があがり、LEDの上端を越えるとキチンとファンが回って水温を落とす。
結局帰るまで、針はLEDの上下の間の振れ幅で収った。
これが本来の水温計なんですね。購入から実に4年目にしてようやく平常になったわけだ。
そしてタペット音もほとんど収まり、アイドル時は気にならない。
ただ今回は片方のバンクしか交換していないので、部品が手に入り次第、まだ修理に向かう必要がある。まだまだ格闘記は続きそうだ・・・。