父親の趣味のせいで、ゲーム的なデザインをそのままリアルな世界へ放り込んだ最新式の自動車よりも、息子「あの車何?」、私「カルマンギアっていうんだ」。息子「あれは?」、私「いすず117クーペ」(もちろん実話です)と、無駄はあるかもしれないが、人が鉛筆を持って線を引いていた時代の車に興味を持つ息子。ただ幼稚園では他の子供が興味を持つ車と食い違いを生じているらしいのだが(笑)。
そんな息子が「お父さん児童館で面白い本見つけたよ」と言っていたので、車も今はないこともあり、その児童館に行ってみた。
その本はすぐに見つかった。「モーターパニック」という絵本である。
言ってみれば自動車版の「ウォーリーを探せ!」とも言える。一見、外国の作家が描いたような作風だが、作者はイラストレーターのまつやまたかし氏というレッキとした日本の方。
この本にはなんと何台ものT3のイラストを見つけることができたのである。T2、いわゆるワーゲンバスはその愛らしい外観により、現在もイラストでもミニカーでもなんでも見つけることができるのだが、なぜかT3はそうはいかない。そんな中で見つけたイラスト的絵本だったので、とっても嬉しくなってしまったのだ。
ご本人のホームページを参考に、この本のご紹介をさせていただくと・・・。
ハンバーガーショップ、ドライブインシアター、カーレース、スキー場、高速道路などのシチュエーションに溢れる クルマをビッシリと描いたイラスト12作品。
それぞれ、1台の名車を探すゲームになっていますが、どうしても答えが探せずに眠れない人は作者に直接問い合わせができるという特典つき(笑)。
出版社/架空社
初 版/1992年 8月\n定 価/1800円(本体1748円)
ISBN4-906268-42-0 C8792 P1800E
まっこと細かく描き込まれた車たちは、どれもその昔、一生懸命名前を覚えた車たち。車のチョイスも泣かせるが、人や車の描き方、絵の具の塗り方がとても親しみのあるあったかい画風なのだ。そしてどこかで見たことがあるような雰囲気があるなあ、と思ったら、漫画家の鳥山明氏のアシスタントをやっていた経歴を持っているそうだ。
WEB上には、この本で使われたイラストの他にも、オリジナルイラストが掲載されている。
例えば「Auto Camping」というページ。(当初このイラストをここで紹介させていただいたとき、本に掲載されているとご紹介いたしましたがそれは誤りでした。誠に申し訳ありません。ただ本の方は本の方で、WEBでは見られないイラストが載っています)
作者のホームページからずうずうしくもコンタクトを取らせていただいたのですが、するとなんと!お忙しい中ご本人様からお返事をいただきました。
ご自身はビートルフリークで、今もビートルを所有しているそうです。ブルーツートンのカラベル(ヤナセものってやつですかね)を気に入っていた時期があって、描いた時がそのころと重なっていたのだろうというお話しもいただきました。ワーゲンフリークのよしみということで、ご紹介にあたってのイラストのご使用を快諾していただきました。
ありがとうございます!
まつやまたかしさんのHP
ART FRONT WORLD
ちょっと旧い本なのでなかなか本屋さんでも見つからないということで、購入あたってはクロネコヤマトのブックサービスをご紹介いただきました。
しっかし今回は一気に書き上げてしまったな(笑)。お金の入る原稿を差し置いて、シュミの原稿を一気に書き上げる俺っていったい(苦笑)。