大阪行きの日、路上でもすぐにエア抜きが出来るようにと、マイナスドライバーと13mmのスパナはすぐ取り出せるところに置きました。

この「Club-T3」を見て自分も頑張ってT3ヴァナゴン/カラベルを維持して行こうと決意しました、というメールをいただいたくとても嬉しく思います。一緒に頑張りましょうっ。
ただ、僕自身はこの車でこんなにまでドタバタになるとは夢にも思わなかったのですが・・・。

さて、正月の一件で緊急修理が必要と判断、例によってファントムガレージの岡田メカと連絡を取りつつ日程を決める。
今回は流石に「水周りをしっかりチェックしたいから預けていって欲しい」と言われたので、そのつもりで日程を組んでもらった。そしてちょうどその頃、カヌーライフ誌の取材もひとつ入ったので、取りに行く日とうまく合わせるように日程を組んだ。

5mを越えるシーカヤックを積んだまま預けるのも気がひけるので、カヤックは先方に借りることにして、パドルやPFDなどの身の回りのもののみを積み込んでおくことにした。しかし、これが後に判断ミスであったことを思い知るのである(笑)。

長時間高速を走り続けるので、このオーバークールと、何よりもクーラントの吹き返しに何らかの対策をしておかなければならない。

「吹き返しの方はとにかく(メインタンクの)キャップが原因だと思いますよ」とのこと。
確認の仕方はキャップのリザーバータンクからホースでつながっている方の口を吹いてみて、笛のような音がして抵抗を感じればOKというもの。
試してみたのだが、(僕にとっては)抵抗があるように感じた。まあ「僕にとっては」と書いた段階でオチは見えますが(笑)。

でも、とにかく怪しいからと交換しておきましょうということで、岡田メカから先にキャップを送ってもらった。そして、オーバークール対策としては、「取り敢えず、グリルを取り半分ほどダンボールなどでラジエター部分をふさいでみてください」とのことだった。

とにかく大阪までたどり着けば、あとは何とかしてくれるだろう。
しかし、本当にいつもがけっぷちを走っているなあ・・・。

というわけで、送ってもらったメインタンクのキャップ。旧いキャップ(黒いもの)と新しいもの(青いもの)。

上から見るとほぼ同じような形だが、ウラを見ると旧い方は2つ穴、新しい方は1つ穴になっている。

キャップの交換くらい僕にも出来るよなあっということで、ホースを外して旧い方を外し、新しいものをグルグルとネジこんでいく・・・が、あれっ、なんじゃ!?!


またまた長いヒヤヒヤドライブが始まる。

なんと蕁麻疹が出てしまった。
20年近く前に生牡蠣を食べて発症してから久々の出来事だ。34年近くの付き合いのある花粉症(発症当初はアレルギー性鼻炎なんて言っていた)と決別をすべく、昨年からいわゆる「減感作療法」をはじめた。これは決められた間隔でスギ花粉のエキスを注射し、身体をスギ花粉に慣らせてアレルギー反応を起こさせないようにするというものだ。
その注射をうって食事をしてからの打ち合わせ中に、いきなり咳き込みはじめたと思ったら、脇や手首などが異常に痒い。おっかしいなあ、と思ってふと手首をみると発疹ができている。さらに上半身がどんどん熱くなってきた。これはヤバイ。
トイレに駆け込んで鏡を見てみると首筋が真っ赤である。かろうじて顔面は原型を保っていた。

何度も注射を受けてきたがこんなことははじめてだ。これはどうも食事をとったところが怪しいと思ったのだが、立証はできないので、とにかく対症療法を受けるべく再び医者を訪れた。
蕁麻疹を抑える薬を注射し、しばらく安静にするように言われたが、ゆっくりしていられる状態でもないので、痒みが治まったところで病院を後にした。

さて、ようやくキャップの話しに戻ります。

キャップを締めてみると、なんとホースをはめる口があらぬ方向を向いてしまったではないか。
うーむ、なんじゃこりゃ。
試しに旧い方に戻してみると、口はきちんとリザーバータンクの方を向く。違うものかと思ったが、部品番号は正しいし、刻印もしっかりドイツ製を示していた。

再び新しい方に付け替えてみても、やはり口は反対側へ。無理に回してネジ山を壊すのも怖い。オイルのドレンプラグも締め付けトルクには細心の注意がいるって聞いているしなあ。うーむ。

し方ないので一旦旧いキャップに戻し、クラブへのポストとファントムガレージに問い合わせてみる。クラブの方はすぐに反応がなかったので、あまりそういう例はないのかもしれない(苦笑)。

で、岡田メカに聞いてみると「うーん、それは初めてだなあ」ということ。
とりあえず口の方までホースを持ってこなくてはならないので、代用に内径6mmのホースはないかと聞かれたが、こんな時に限ってえらく忙しく、買いに行く時間が全く取れない。しかたないので、旧いキャップに戻して冷却水の量に注意しながら走ることにした。

「この際リザーバータンクの方はいいから、メインタンクの水量に注意してください」とのこと。
「できればあと数回ラジエターのエア抜きをしてからの方がいいと思うけどなー」と言われたが、こう気温が低いとなかなかエンジンが温まらない上に、まずそれをやる時間が取れなかった。仕方ないので高速で発生したら、都度エア抜きを行うことを覚悟する。グリルを外すマイナスドライバーと13mmのスパナ、そしてまたもやナイトランとなる予定なので、電池式の蛍光灯をすぐにとり出せる場所に配置した(2006年2月4日の記事のトップ写真)。
そして、オーバークールのことも考えたが、予報によると、大阪に行く日の気温は高く、しかも雨だという。ダンボールでラジエーターを覆う必要はないかもしれない。

結局、またまたひやひやどきんちょのモグタン状態で大阪まで走るのだ。


冬のキャンプの食事は、辛い汁物が嬉しい(今回は途中大雨だったので写真が撮れなかったのです・汗)。

今週末には幕張メッセで、東京国際ボートショウキャンピング&RVショウが行われる。今回もボートショウにおいては、11日だけになりますが、マリンジャーナリスト会議のブースで、「マリンコンシェルジュ」としてシーカヤッキングの相談にあたります~。

さてその日、夜には出発するつもりでいたのだが、出発できたのは土曜の朝になってからであった…。
岡田メカと、現地で落ち合ってパーツを受け取るOさんに到着が遅れる旨の連絡を入れる。

愛機の色と同じような深いグレーの曇天の下、ゆっくりと走り出す。
東名に乗る手前で山をひとつ越える。水温計に目をくれて針の動きを注視しながらのアクセルワークだ。幸い、ほぼセンターを指した針は、ほとんど動くことなく東名に入ることができた。
厚木を越えたあたりで、ついに雨が落ちて来た。西に向かうにつれて、益々ひどくなってくる。うーむ、こんな中でエア抜きなんかやりたくないなあ。

と思いつつ、水温計に目をやると、若干低めになりながらも安定している。エンジンの回転数は3500rpm。おっと回し過ぎだ。岡田メカから言われたのは「2500rpm以下で頑張ってきてください」ということだったが、その回転数では60km/h出るか出ないか。しかも上り坂ではかなり厳しい。
「ええい!ままよ!」
アクセルを踏みこんで行く。気がつくと浜松。雨だと言うのに随分とペースが早い。夜走るよりも全然楽なのである。もう夜間走行がつらい年頃になってしまったのかも知れぬ。

新しく替えたタイヤ(2006年1月19日の記事)も、なんかよく食いついているような気がする。店員が胸を張っていっていただけあって、ロードノイズも随分おえられているように思う。
雨は益々ひどくなっていく。ワイパーブレードが曲がっているのか、拭き残しがある。うーん、まだまだ調整しなければならないことがたくさんあるなあ(泣)。

蒲郡あたりで渋滞。なんと高速道路が大雨で冠水し、一車線規制となっていたのである。
しかしその外はほとんどスピードを落すこともなく、水温計の針も問題のある動きもせず、500kmを走りきった。しかし家で満タンにすればガレージまで辿り着くのだが、今回は米原の先当たりで給油を余儀なくされた。
岡田メカに連絡を入れると、ちょっとガレージを離れているから先に行っておいてくれという。
まあとにもかくにも、今回も無事にファントムガレージまで走りきることが出来た。

その日の夜には夜行の高速バスで帰る俺、早速できるところからチェックしておこうということになったのだが…。


これは愛機を受け取りに来たとき。ガレージにつくと程なくFさんがやってきた。

とりあえず、水温計の針は高すぎず低すぎず、途中エア抜きの必要もなかったことを伝えると、「3500回転で回してきて吹き返しが無いようなら、そんなに心配はいらなさそうだよ」と岡田メカ。
そしてO田さんも到着。オークションを通じて買ったサイクルキャリアと、Bus deptのオーダーに相乗りさせてもらった商品を受け取った。

まずはもっとも疑わしいメインタンクキャップの確認だ。
岡田メカは取るなりキャップを吹いてみた。
「ダメだ、こりゃ。完全に抜けてるよ」
え~!?俺が吹いたときには確かに引っかかる感じがしたのになあ。

そして入らなかったタンクキャップを渡す。
「ほら、ここまでしか回らないんすよ」というと、もっと力を入れて回してしまえばいいんですよと言うと、ぎゅっと回す。旧タンクキャップのようにピッタリとリザーバータンクの方は向かなかったが、ホースが届くところまで口がいっていた。
え~っ、いいんですか、そんなに力を入れて?
「新しいものはこんなもんだよ」と岡田メカ。
うーむ、そうか。もしかして俺って機械いじりのセンスがない?!
「いやー、新たな伝説だねえ」とOさんは笑う。

その他、このキャップの他にクーラントにエアが混入する説としては…。
・エンジンのガスケットにピンホール状の穴が開いて空気が混入する説。
・ラジエーターに穴が開いて空気が混入する説。
・フロントヒーターに穴が開いて空気が混入する説。
・リアヒーターに穴が開いて空気が混入する説。
・その他ホース類、継ぎ手類に穴が開いて空気が混入する説。
などが挙げられた。って水周り全部ってことね(苦笑)。

まあとりあえず、水周りはきちんとチェックしましょうということで、車を預けた。
その他いくつかの修理、というよりも改良をお願いする。大阪とはいえ、内陸の京都に近いこのガレージは冷えること冷えること。みるみると気温が下がっていった。

そして夜、高速バスのターミナルに向かう。
通常の高速バスを使った格安便もあるのだが、何せ僕の体格は通常とはちと違うので、3列シートの普通の夜行バスを利用するしかないのだ。この日の乗客はなんとわずかに3名であった。
1日かけて走って着いた大阪で何をするわけでもなく、滞在時間わずか4時間ほどで帰路についた。やっぱ変??


ラジエターのエア抜き用のガスケットも、大分ヘタっていたということで交換する。

さて、今回はファントムガレージで愛機を受け取った後、そのまま「カヌーライフ」誌の湯浅湾への取材に出かける予定である。既に預けてあるT3には、カヤック本体を除くウェアを初めとする装備類を積み込んであった。
大阪へは(主に予算の問題により)またまた夜行バスで行くのだが、枚方行きがあるということを知ったので、今度はそれを使った。

今回は金曜日の夜ということもあり、ほぼ満席。
まあ窓際だしいいかなあ、と思っていたら、2席ほど前にいるガハハ系オヤジが、ロードノイズをはるかに超えるイビキを掻き始めたのである。うーむ、こんなこともありなんと、i-podを取り出そうとポケットに手を入れた。
ところが、「無い!?」のである。
なんと預けたバックに入れっぱなしだったのだ。空席があればそこにおこうと思っていたのだが、満席なのでトランクルームに預けてしまったのである。
うわー、不覚。
このイビキというものは気になり始めるとどうしようもない。しかも途中で止まったり(無呼吸?)ともっとも始末の悪いタイプである。しかしこの掻いたもの勝ちという状況はなんとかならんものか。
早朝、ほとんど寝られない状態で枚方に降りた後、ガレージに行くにはちと早すぎるので、駅近くの○クドナルドで朝食を済ませ、少々の時間をつぶす。

近くの駅まで電車で行き、岡田メカに迎えに来てもらった。ファントムガレージに着いたのは9:00ごろ。カヤックの方の集合は13:00なので、このまま受け取って行けば十分に間に合う時間だ。

岡田メカに修理の結果を聞くと、
「やはり最大の原因はタンクのキャップのようだね」とのこと。ラジエーターやらヒーターやら水周りを確認してみたが、特にモレは見つからなかったそうだ。
サーモスタットについて聞くと、
「うーん、のネジがバカになっていて外せなかったんですよ」と岡田メカ。そしてあいにく部品の在庫も無かったとのこと。時間的なことと原因つぶしのプライオリティから、サーモスタットの交換は、次回にケースごと交換という形に回されることとなった。
サーモスタットの交換も必要だが、今回はタンクキャップとラジエターのセンサーの方が原因としては大きいのでは、ということだ。

こちらはラジエターについているセンサー。センサー類は消耗品と思うべし。

A/Cのスイッチが入らないという現象については、気温が非常に低い状況では、温度センサーがちゃんと反応していない可能性があるという。これも実際にエアコンが使う時期の前に再点検ということとなった。

ということで、水周り系は未だ課題は残しつつも、とりあえずは走ることができるようになった。