これがそのカーサイドリビング。テントの老舗、小川テントのものだ。実は自分はこのメーカーのものを買うとは思ってもいなかった。アウトドアブームのときには、自分のスタイルとはもっとも遠いものを作っていたメーカーだからである(笑)。ちょっとサイドの開け方はマニュアルとは違っていたりします(笑)。

去る11月26日に富士スピードウェイにおいて、「トヨタモータースポーツフェスティバル」なるイベントが開催されるというので、見に行くことにした。別にトヨタ車のオーナーではないのだが(そんなのわかるって?)、いわゆる模擬戦ではあるのだが、レースを見るよりも格安でGTカーもフォーミュラーニッポンも、そして何よりもF-1も走るところを見られるというので、これは子供にも見せておこうと思ったわけであった。いや単に俺が見たいということもある(笑)。

どうぜならショッピングも絡めて欲しいという家人の要望もあり、土曜ゆっくり目の出発で御殿場アウトレットモールに行き、そのまま御殿場に泊まることにした。ただ当然宿なんかではなく、オートキャンプ場なのである。

かみさんは難色を示したが(なにせ次男は2歳。11月にもなれば夜は相当冷える。当たり前だ)、AC電源があって家電が使えるということと、防寒対策を万全にするということで了承してもらった。

そこで防寒対策用に探したのがオーニングにつけることができるテント。一応車の中はリビングになることはなるが、子供2人がこの狭い車内でじっとしているわけがない。車の中はいつでも寝られるようにベッドにスタンバっておき、オーニングの下で食事なり遊びなりをしようというわけである。

確かこのタイプのテントは、フォルクスワーゲンタイプ2(いわゆるワーゲンバス)ではウェストファリアの純正オプションであったなあと思った。が、もうこれはコレクターズアイテムでシロウトが手を出せるもんでもなさそうだ。

似たようなものは無いかと検索してみると、「サファリテント」もしくは「サファリルーム」というものがあることがわかった。これはオーニングを作っているメーカーfiamma社からは「プライバシーテント」という商品名で出ているようで、まあおそらくこれは今愛機についているオーニングにもピッタリハマルだろう。

しかしだ。値段を見て…あきらめた。いろいろ検索してみるとやはり高いと思って自作したり、テントメーカーなどに発注している人なども多いようだ。

うーむ、自作している時間もないしなあ。

というわけで、つらつらと検索してみたらありました。カーサイドリビングという商品で小川テントからいくつかのモデルが出ていたのだ。

その中でカーサイドリビングDXというタイプが高さ2mくらいのワンボックスカーに合うらしい。

仕事の帰りに寄ったアウトドア用品量販店で店員に聞いてみると、すぐに出してもらえました。しかしこの手の店にしては珍しく話好きの店員さんでしたね。カヌーをやっているって言っていましたけど。

箱を渡されて持ってみると結構重い。ほんといわゆる「オートキャンプ」用って重いんだよね。えっちら持って帰ってきました。


◆そしてインプレッション

御殿場市街を挟んで富士山が望めるキャンプ場なのです。

御殿場でオートキャンプ場、というと「クラウン大野路」とか「ぐりんぱ」とかまあ、いろいろと綺麗なキャンプ場が出てくるのですが、今回はいわゆる公営キャンプ場にしてみました。この辺りのキャンプ場をWEBで検索してみると、値段はなぜかほとんど横並びみたい。ここは若干安かったのと御殿場ICから近かったことにもよります。

ICから国道138号に入って箱根方面へ。途中、右に入っていくんだけど曲がり損ねてしまった。だって看板がその入る枝道の奥側にあるんだもの。右折ラインに車が並んだら見えねえって。そして山道ではUターンするにもままならず、結構無駄に走ってしまった。

まあ場所がわかっていれば、本当にICからすぐだ。出来たばかりのようで、なかなか綺麗。受付をすると、「キャンプはお客さんだけですよ。あ、でもコテージは入っていますので、寂しくないかと思いますけど」と言われたが、別に僕ら家族だけでも全然寂しくないんですけどね。3月の四国遠征もほとんどそうだったし。

さてオートキャンプ場でいいのはAC電源サイトがあること。お手軽と言う意味ではこれを利用しない手はない。

車をサイトに入れて、早速カーサイドリビングを組みたてる。袋から出すとなかなかぶっといポールがジャラジャラと落ちて来た。うーむ、これならば相当な重さになるよなあ。

AC電源はサイトの前の電灯ポールの中にあった。探してしまったよ。

組み立ては普通のドーム型テントとさほど変わるところは無い。特に混乱することなく組みたてることができた。車側への接続は、ポールの先端に吸盤がつき、それを車の屋根に吸着させるかたちだ。しかしオーニングの上面では幅が足りないし、ルーフまでエンド部を持ってきてしまうと、中が若干狭くなる。とりあえずは外に出るオーニングのフレーム部分に挟みこんでみたが、これは固定されているわけではない。風が出てきたときのためなどに何かしらの工夫が要りそうだ。

ただ、中は想像以上の広さだ。夏などは引き出したオーニングの先に接続できるようにすれば、それこそかなりのリビングにすることができそう。これは楽しそうな課題である。

そして寒中対策。

銀マットをひき、その上に電気カーペットをひいて、古いマットをひいた。これは直前にパラパラ見たアウトドア関係の雑誌に載っていたこと。僕だけならこんなこと絶対やらない(苦笑)。

さらにヒーターを点ければ、もうまんまリビングである(笑)。これにコタツが出てきたらヤバイなア、と思いつつ、テーブルの脚を半分の長さにして、そこで鍋物を作った。

でも、今度コタツを入れてみようと真剣に思っている自分がいた(笑)。

かみさんが、もし震災とか何かあってしばらく車の中で暮らさなくちゃいけなくなったら、これがあると助かるね、と言った。いくらキャンピングカーと言っても、所詮ワンボックスカー。車内の広さなど知れている。新潟中越地震の後、キャンピングカーが売れたのは記憶に新しいところだが、できればそんな用途では使いたくないものだ。

このタープ(テントか?)は車に積んでおくことにしよう。