平成15年4月30日
実に一ヶ月と一週間ぶりに我が家にT3が戻ってきた。エンジンのOHを伴う大修理だから仕方ないと言えば仕方ないが、実質修理期間は10日であった。
しかし請求書を見て驚いた。なんという修理費。というか部品代はまあ、そこそこなのだが(と言っても40,000円以上かかっている)、工賃が高く、結局20万近くになってしまった。しかし見積もり無しでの請求は痛い。この車はそれだけお金持ちオーナーがいるってことなのだろうか。
結局エンジンの左バンク側のガスケット、パッキン類はほとんど交換。せめてもの救いは鬼門のスタッドボルトは無事だったと言うことか。
原因は、前のオーナーが機械いじりができるだけに、いわゆる素人整備を行い、それが遠因となってトラブルが発生しているという話だ。特にバルブ弁を押すプッシュロッドの隙間をつめようと少々いじっていたようで、それが原因でプッシュロッドが曲がり、ちゃんとバルブの閉塞できていなかったようだとのこと。「坂道ではほとんどパワーが出なかったと思うよ」と言われたが、確かに伊豆半島の天城越えでは異常にスピードが落ちていた。しかしまあそんなもんかなあ、なんて思っていた。新車のT3との比較なんてできないし。まあ100馬力で2t以上の車をひっぱるわけだからこんなもんかな、と。
僕には、もちろんそんな能力など無いが、いずれにせよ動力系の素人整備はやばいと判断した。ワーゲンというとちょっと知識を持っている人なら治せる車、という感じもするのだが。それとも宮崎駿が描くようにドイツ人じゃなければダメか?
もともと空冷エンジンに無理やりウォータージャケットを着せて水冷にしたようなエンジンだそうで、最初から水冷エンジンで設計されたエンジンとは違い、熱を持ちやすく、どうしてもガスケットやパッキンといった部品に高負担がかかってしまうとのことだ。
あとシフトインジケーターのライトがついた。そう、真っ暗だとどこにシフトが入っているのかわからなくなってしまうのだ。こちらはライトのON、OFFに関わらず常時点灯みたいだ。。
そしてエンジンをかけると、スターター一発ですぐにエンジンがかかった。さらに音量にしろ音質にしろ全然変わっている。とにかく静かになったというのが印象。
帰るときにアクセルを踏みこんでみたが、僕にはこちらは目覚しく改善、というようには感じられなかった。うーむ。
同時にタイヤをスタッドレスからノーマルに交換した。なんか近代的な外観になってしまった。前のホイールキャップがつく方がいいな。しかしロードノイズは激減した。またエンジン音は確かに落ちていて、ずいぶん静かな車になった。
でもブレーキはそのままなので、相変わらず不安でもある。帰ってくる途中、あっという間に水温が上がる。しかし以前のように真ん中2/3以上に上がるということはなかった。
でもこの上がり方は夏はやはり不安だな~。
帰ってきたら帰ってきたで常に不安材料を抱えるT3であった。